
半導体後工程で使われる ダイボンダー(ダイボンディング) は中古市場での需要が高く、装置更新や研究テーマ終了、工場閉鎖、解体現場などから排出される際に「売れるの?」「価値はある?」と多くの問い合わせがある代表的な装置です。
この記事では、初心者でも迷わず売却できるよう、
需要・相場レンジ・高額になる仕様・付属品の価値・トラブル回避・搬出の注意点 まで丁寧に解説します。
1. ダイボンダーとは?(基本説明)
ダイボンダーは、ダイシングされた半導体チップ(ダイ)を、
- リードフレーム
- サブストレート
- パッケージ基板
などに正確に「貼り付け(ボンディング)」する装置です。
高精度な位置合わせ(アライメント)のため、カメラ・ステージ・加熱機構などが組み込まれています。
代表的なメーカーは以下です:
- BESI(ベシ)(Esec 2100、Dataconシリーズ)
- ファスフォードテクノロジ(DB850、DB830plus+、DD100シリーズ)
- キヤノンマシナリー
- 芝浦メカトロニクス
- ASM Pacific(ADシリーズ、Eagleシリーズ)
- Kulicke & Soffa(K&S)
- 新川(:UTC、UTC-1000、UTC-5000など)
- Palomar Technologies
- TOWA、Hybond など
初心者の方は「チップを基板に載せる精密装置」と理解すれば十分です。
2. ダイボンダー中古市場の需要
ダイボンダーは後工程装置の中でも 中古需要が非常に安定しているカテゴリ です。
● 国内市場の傾向
- 既存ラインの増設
- ライン保守用の中古導入
- 研究開発用途(大学・研究室)
- 電子部品メーカーの小ロット生産対応
特に 新川(UTCシリーズ) や ASM は国内でも固定ファンが多く、修理部品が豊富なため中古が売れやすい特徴があります。
● 海外市場の傾向
ダイボンダーは海外での需要が非常に高く、特に以下のエリアで動きが活発です。
- 中国・台湾・韓国:量産ライン向け
- マレーシア・ベトナム・フィリピン:EMS工場の拡張
- インド・中東:半導体産業の立ち上げ期で中古導入が盛ん
- 東欧:電子部品工場向けに人気
海外バイヤーは「古くても修理して使う」ケースが多く、
1990年代モデルでも輸出需要がある のがダイボンダーの特徴です。
3. ダイボンダーの相場レンジ
※具体額は避け、あくまで「傾向」で説明します。
● 相場の傾向
- ASM(比較的新しいモデル):海外需要が強く、高値圏で動きやすい
- 新川 UTCシリーズ(2000年代〜2010年代):国内外問わず安定した需要
- K&S(標準的な仕様):大学・研究室での引き合いが多い
- 古いモデル(1990年代):海外で部品取り用途で需要あり
相場は 年式よりも仕様・状態・付属品で大きく変わる ため、型式が分かれば概算レンジを出しやすくなります。
● 仕様による差が大きい要素
- アライメント精度
- ステージ構成(1ヘッド/2ヘッド)
- フラックス方式
- CCDカメラの性能
- 自動化の度合い(ローダー付きか)
特に 自動化のレベル は中古価格に強く影響します。
4. 高額査定になるポイント
ダイボンダーは以下の条件が揃うと高評価になります。
● ① 年式が比較的新しい
2010年代以降のモデルは需要が強く、海外でも人気です。
● ② ASM・新川など主要メーカー
特に ASM ADシリーズ、Eagleシリーズ は安定した高評価。
● ③ 周辺装置が揃っている
- ローダー/アンローダー
- フラックスユニット
- 治具(一式)
- チップ供給トレイ
周辺設備が揃っていると「そのままラインに組み込める」ため高額査定に。
● ④ 保守履歴が残っている
メーカー点検記録や部品交換歴があると安心材料になります。
● ⑤ クリーンルームで保管されている
電子部品装置においては 環境が適切=内部が綺麗 という意味で評価アップ。
5. 売却前チェックリスト
査定前に「最低限これだけ揃えておくとスムーズ」という項目一覧です。
● 必須の情報・写真
- 銘板(型式・製造年)
- 装置全体写真(前後左右)
- 操作盤・コントローラー部
- 付属品の写真(治具・ローダーなど)
- 配線・ホース類の有無
● 動作情報
- 通電可能か
- どこまで動作するか(自己診断だけでも可)
- 故障箇所の有無
● 設置場所
- クリーンルームか一般工場か
- 搬出経路(扉幅・天井高・階段の有無)
- 床耐荷重(特に上階の場合)
初心者の方や解体業者の方でも、携帯で写真を撮るだけで十分 です。
6. 周辺機器・付属品の価値
ダイボンダーは付属品だけでも需要がある装置です。
● 価値がつきやすいアイテム
- 治具一式(非常に重要)
- ローダー/アンローダー
- トレイ供給ユニット
- カメラユニット
- 加熱ステージユニット
これらは補修用として世界中で求められており、付いているだけで査定額が上がります。
● チラー・真空ポンプ等の周辺装置
メーカーは問わず、装置とセットで売却すると評価アップにつながります。
7. 買取時の注意点
ダイボンダーは精密で繊細な装置のため、以下の点を知っておくと安全です。
● ① 動作状況は可能な範囲で正確に伝える
- 「通電はできる」
- 「載せ替えはできるが精度が出ない」
など概要でOK。誤情報はトラブルになりやすい部分です。
● ② 付属品の紛失に注意
治具の欠品で査定が大幅に下がることが多いです。
● ③ 防塵・衝撃に弱い
搬出や移動中の振動で内部ユニットが故障することも。
専門業者による搬出 が必須です。
8. よくあるトラブル事例
実際の中古半導体装置でよく起きるトラブルを、分かりやすくまとめます。
● 事例1:解体業者が配線を切断してしまった
→ 動作不能になることもあり、査定が大幅に下がります。
回避策:撤去作業前に必ず「配線は抜き取りで、切断禁止」と共有する。
● 事例2:治具の捜索が必要になったが既に廃棄
→ ダイボンダーで最も価値が高いのは「治具」。
回避策:本体周辺の箱や棚を必ず確認する。
● 事例3:搬出経路が通らず追加費用が発生
→ クリーンルーム内の搬出は制約が多い。
回避策:扉幅・天井高・間口を事前に計測する。
● 事例4:搬出時の静電気で基板が破損
→ 精密装置は静電気に弱い。
回避策:静電気対策(アース・導電マット)を実施する。
9. 搬出・撤去の注意点
ダイボンダーの搬出は専門性が高く、以下に注意が必要です。
● クリーンルーム特有のルール
- 防塵服の着用
- 養生範囲が厳密
- 粉塵の持ち込み禁止
- 専用搬出ルートの利用
一般の解体業者では対応できないケースも多いため、
半導体装置に慣れた業者へ依頼するのが安全です。
● 装置重量や寸法
ダイボンダーはコンパクトに見えて重いタイプが多く、
- 上階
- 狭通路
- 荷物専用エレベーター
などの確認は必須です。
10. 故障・古い装置でも売れる?(FAQ)
Q. 電源が入らないダイボンダーでも売れますか?
A. 海外での部品取り需要があるため、売れます。
Q. 1990年代モデルでも需要はありますか?
A. 東南アジアやインドでは安価な中古が求められるため、需要あり。
Q. 大学・研究室仕様でも査定できますか?
A. むしろ稼働時間が少ないため人気です。
Q. 解体現場から出てきた古い装置でもOK?
A. 銘板写真と全体写真があれば査定可能です。
11. 売却の流れ(初心者でも迷わない)
- 相談(写真を送るだけでOK)
- 概算査定(相場レンジをご案内)
- 下見・現場確認
- 契約(売却価格・搬出条件を確定)
- 搬出・撤去作業
- 入金(当日〜数日以内)
初心者の方でも「写真を送るだけ」でスタートできます。
まずはお気軽にご相談ください。
- 型式が分からない
- 動かない
- 部品が欠品している
- クリーンルームで搬出が大変
- 解体現場で時間がない
そんなケースでも問題ありません。
ダイボンダーは中古市場で常に取引があり、
古くても・壊れていても・部品が欠けていても価値がつきやすい装置 です。
まずは 銘板写真・装置全体の写真 をお送りください。
相場レンジと最適な売却方法をご提案いたします。