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バックラッシュが大きいとは、どんな状態か
NC旋盤でX軸・Z軸のバックラッシュが大きい状態とは、送り方向を切り替えた際に、 指令通りに位置決めされず、わずかな「遊び」が発生してしまう状態を指します。
現場では「切削方向を変えると寸法が変わる」「仕上げ寸法が安定しない」 「同じプログラムなのに毎回寸法が違う」といった形で現れることが多く、 寸法が出ないNC旋盤の典型的な症状の一つです。
補正値を入れることで一時的に対応できるケースもありますが、 バックラッシュが進行すると補正を入れてもズレが残り、 再現性不良として顕在化してきます。
X軸・Z軸バックラッシュが大きくなる主な原因
機械的な原因
最も多い原因はボールねじの摩耗です。 長年の使用によってねじ溝やナット部が摩耗すると、 送り方向を切り替えた瞬間にガタが発生しやすくなります。
ナット部のガタだけでなく、カップリングの緩みや劣化によっても バックラッシュが増大することがあります。 また、案内面(リニアガイド・摺動面)の摩耗が進行すると、 軸全体の剛性が低下し、位置決め精度不良につながります。
サーボ・駆動系の原因
サーボモーターの応答遅れや経年劣化も、 バックラッシュを大きく感じさせる要因になります。 モーター自体に異常がなくても、減速機やギア部が摩耗していると、 指令に対する追従性が悪くなります。
ブレーキ付きモーターの場合、 ブレーキの効きが不安定になることで微妙なズレが生じるケースもあります。 この場合、アラームが出ないまま精度だけが悪化していく点が厄介です。
制御・補正の限界
NC旋盤にはバックラッシュ補正機能がありますが、 補正量には上限があります。 経年変化によって機械状態が変わると、 以前は有効だった補正値が合わなくなり、 補正を入れてもズレが残るようになります。
この段階ではエラーやアラームが出ないことも多く、 気付いたときにはかなり進行しているケースも少なくありません。
バックラッシュ不良が発生した場合の修理費の目安
バックラッシュに関わる修理は、 軸系修理のため高額化しやすい傾向があります。
軽微なバックラッシュ調整であれば10万円〜30万円程度で済む場合もありますが、 これはあくまで初期段階に限られます。
ボールねじ交換が必要になると、 1軸あたり50万円〜150万円程度が一つの目安になります。 さらに、サーボ系修理・交換が絡むと、 30万円〜100万円以上かかることも珍しくありません。
X軸・Z軸の両方に症状が出ている場合、 修理費が一気に膨らみやすい点には注意が必要です。
現場で確認できる初期チェックポイント
まず、切削方向を変えたときの寸法差を確認します。 同じ位置決めでも、送り方向によって寸法が変わる場合は、 バックラッシュの影響が疑われます。
低速送り時の挙動も重要です。 低速でカクつきや引っ掛かりが出る場合、 機械的摩耗が進行している可能性があります。
異音や振動を伴っている場合は、 単なる補正では対応しきれないケースが多く、 一時的な調整でごまかせる限界を超えている可能性があります。
修理をおすすめしにくいケース
修理費が機械の中古価値を超える場合は、 費用対効果の面で慎重な判断が必要です。 特に複数軸でバックラッシュが進行している場合、 今後も別の箇所で不具合が出る可能性があります。
また、高精度加工の要求が増えている工場では、 修理で一時的に改善しても、将来的に限界を感じるケースが少なくありません。
旧型制御のNC旋盤の場合、 今後の部品供給やサポート面で不安が残る点も考慮すべきポイントです。
修理か売却・買い替えかを判断する考え方
判断の軸はシンプルで、 「寸法が安定して出る状態に戻るかどうか」です。
実際、バックラッシュ不良は売却相談が非常に多い代表的症状です。 補正でしのぎながら使い続けた結果、 あるタイミングで限界を迎えるケースが多く見られます。
設備更新によって、 精度・再現性が大きく改善し、 結果的に段取り時間や不良率が下がることも少なくありません。
まとめ
X軸・Z軸のバックラッシュは、 気付かないうちに徐々に進行する厄介なトラブルです。 修理費がかさみやすく、 判断を誤るとコスト負担が大きくなります。
状況次第では、 修理に固執せず、 売却・買い替えを選択することが合理的な判断になる場合もあります。
トラブルをきっかけに『買い換え』へ踏み切るユーザーは非常に多いです。 もし買い替えをご検討される場合は、弊社買取センターまでお問合せください。
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