
弊社は商社のため、故障そのものに関する修理のご相談はお受けできませんが、 中古部品を探すことは可能ですので、メールにてお問合せください。
芯が出ない/真円が出ないとは、どんな状態か
NC旋盤で芯が出ない/真円が出ない状態とは、外径加工をすると円ではなく楕円になる、加工位置によって芯がずれる、仕上げ面が周期的に荒れる、といった症状を指します。
現場では「朝と夕方で寸法が変わる」「同じ段取りなのに再現性がない」 「検査すると真円度がばらつく」といった形で現れ、 真円度不良による不良・クレームにつながりやすいトラブルです。
治具や条件調整で一時的に対応できる場合もありますが、 根本原因が機械側にあると、次第にごまかしが効かなくなります。
芯ズレ・真円度不良の主な原因
チャック・把握系の原因
最初に疑われるのがチャック精度です。 チャック爪の摩耗や偏摩耗が進むと、ワークを把握した時点で芯ズレが発生します。
スクロールチャックでは、内部のガタが増えることで把握位置が安定せず、 把握力不足や掴みムラが生じやすくなります。 また、ワークの突き出しが長すぎる場合、 切削抵抗によってビビリや真円度不良が発生しやすくなります。
主軸まわりの原因
主軸ベアリングの劣化は、芯ズレ・真円度不良の代表的な原因です。 回転中の主軸振れが大きくなると、加工面が周期的に荒れ、 真円度が安定しなくなります。
さらに、主軸温度が上昇すると、 熱変位によって芯ズレが時間とともに変化することがあります。 この場合、短時間の加工では問題なく見えても、 連続運転で不良が顕在化するケースが多くなります。
軸系・機械本体の原因
X軸・Z軸のバックラッシュが進行すると、 位置決めのたびに微妙なズレが生じ、 結果として真円度不良につながります。
案内面の摩耗や、長年の使用によるベッドの経年変形も、 加工位置によって芯がずれる原因になります。 これらは調整で完全に補正することが難しいケースが多い点が特徴です。
芯ズレ・真円不良が発生した場合の修理費の目安
芯ズレや真円度不良に関わる修理は、 主軸・軸系・チャックが関係するため、 修理費が高額化しやすい傾向があります。
チャック修理・交換の場合、20万円〜80万円程度が一つの目安です。 主軸オーバーホールになると、80万円〜200万円程度かかることもあります。
さらに、主軸ユニット交換が必要な場合は、 200万円以上になるケースも珍しくありません。 複数要因が絡むと、費用が一気に膨らむ点には注意が必要です。
現場で確認できる初期チェックポイント
把握方法を変えたときに症状が改善するかどうかを確認します。 爪を交換したり、把握位置を変えて改善する場合は、 チャック側の影響が大きい可能性があります。
低速回転時と高速回転時で差が出る場合は、 主軸振れやベアリング劣化が疑われます。 また、主軸温度の上昇が大きい場合、 熱影響による芯ズレが発生している可能性があります。
治具や加工条件で一時的に改善できても、 それが恒久対策にならないケースが多い点は理解しておく必要があります。
修理をおすすめしにくいケース
修理費が機械の中古価値を超える場合は、 費用対効果の面で慎重な判断が求められます。
主軸・軸系の複合劣化が進んでいる場合、 一箇所を直しても別の不具合が出やすくなります。 また、高精度・量産案件が増えている工場では、 修理後も要求精度に追いつかないケースが少なくありません。
旧型制御のNC旋盤では、 将来的な部品供給やサポート面の不安も考慮すべきポイントです。
修理か売却・買い替えかを判断する考え方
判断の基準は、 「安定して真円が出る状態に戻るかどうか」です。
実際、芯ズレ・真円不良は売却相談が非常に多い代表的症状です。 治具や条件でしのいできた結果、 ある段階で限界を迎えるケースが多く見られます。
設備更新によって、 品質・歩留まりが改善し、 結果的にコスト削減につながるケースも少なくありません。
まとめ
NC旋盤で芯が出ない/真円が出ない症状は、 チャック・主軸・軸系など複合要因で起きやすいトラブルです。 修理費がかさみやすく、 判断を誤るとコスト負担が大きくなります。
状況次第では、 修理に固執せず、 売却・買い替えを選択することが合理的な判断になる場合もあります。
トラブルをきっかけに『買い換え』へ踏み切るユーザーは非常に多いです。 もし買い替えをご検討される場合は、弊社買取センターまでお問合せください。
また弊社は商社のため、故障そのものに関する修理のご相談はお受けできませんが、 中古部品を探すことは可能ですので、メールにてお問合せください。