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マシニングで主軸から異音がする|原因と修理費・対処法

弊社は商社のため、故障そのものに関する修理のご相談はお受けできませんが、中古部品を探すことは可能ですので、お気軽にお問合せください。


マシニングセンタやNC旋盤で主軸から異音がすると、生産が止まるだけでなく、重大な主軸トラブルにつながる可能性があります。

「ゴロゴロとした音」「ヒュイーンという高音」「金属が擦れる音」など、異音の種類によって原因は大きく異なり、放置すれば主軸ベアリング全損=高額修理につながります。

本記事では、マシニングセンタ・NC旋盤の両方を対象に、主軸異音の原因・修理費・交換部品・対処法を総合的に解説します。部品交換の相場から買い替え判断の基準まで、機械オーナーに必要な情報をまとめています。

<弊社では修理に関する具体的なアドバイスはできませんが、部品の購入は可能です。お探しの部品がございましたらご相談下さい。>


主軸異音でよくある原因

メカ原因(摩耗・衝突・潤滑不良・ギア系)

主軸ベアリング摩耗:最も頻度が高く、異音の9割を占める要因。高回転で「ヒュイーン」、低回転で「ゴロゴロ」と鳴りやすい。
過去の衝突歴:工具衝突やワーク干渉で軸芯がわずかにズレ、回転時に偏心が発生する。
潤滑不足:油脂切れや潤滑ユニット故障によりベアリングが焼き付き寸前まで摩耗する。
ギア摩耗(旋盤):ギア式主軸ではバックラッシュによる「ガタ音」が発生する。

電気原因(モーター・アンプ・インバータ)

主軸モーターの負荷上昇:異音と同時に「主軸負荷メータ」が高くなることがある。
アンプ過負荷:異常電流により振動が発生し、回転が不安定になる。
インバータ異常:回転制御が乱れ、特定回転数で強い異音が出る。

制御原因(パラメータ・アラーム・回転制御)

速度指令の不良:設定値と実際の回転が同期せず、異常音を伴う。
主軸アラームの発生:温度異常・負荷異常などのエラーとセットで異音が発生。
パラメータ異常:回転立ち上がり時に「唸るような音」が出るケース。


マシニングセンタの主軸異音に特有の原因

マシニングセンタ(特にBT30/40、HSK、直結高速主軸)では、以下の原因が特徴的です。

高速主軸のベアリング寿命:20,000rpmに近い主軸では摩耗スピードが速い。
クーラント侵入:スピンドル内部にクーラントが浸入し、ベアリング腐食→異音につながる。
高速回転時の“ヒュイーン音”:高周波音はベアリングの初期破損の典型症状。
ATC・工具ホルダ衝突:工具が偏心し、主軸振動+異音が同時に発生。


NC旋盤の主軸異音に特有の原因

NC旋盤はマシニングとは構造が異なるため、異音の要因も独自です。

油圧ユニットの不良:チャック圧調整不良で主軸負荷が増加し異音が出る。
チャック・シリンダの抵抗:シリンダ内部のシール劣化で摩擦音が発生。
ギア式主軸のバックラッシュ:「カタカタ」「ガタガタ」という音はギア摩耗のサイン。
主軸温度上昇:油温上昇+異音は高確率でベアリング摩耗。


主軸異音に関連する交換部品と修理費(相場)

以下は一般的な価格帯の目安であり、機種・メーカーにより変動します。

主軸ベアリング交換:40〜150万円(NC旋盤は高額化しやすい)
主軸ユニット交換:150〜300万円(高速主軸では400万円超も)
主軸モーター:20〜80万円
主軸アンプ(インバータ):20〜120万円
主軸チラー:20〜80万円
プーリー・ギア交換:20〜100万円

特にスピンドル交換費用が高額で、修理費が中古機の市場価値を上回るケースもあります。


応急処置・初期チェック

異音が発生したら、まず以下のポイントを確認してください。

① 異音の種類を判別

・ゴロゴロ音 → ベアリング摩耗の典型
・金属摩擦音 → プーリー・ギアの損傷
・高周波音(ヒュイーン) → 高速主軸の寿命サイン

② 回転数を上げたときの変化

高速側で悪化する場合はベアリング摩耗が濃厚。

③ 主軸負荷メータを確認

アイドル時の負荷が上昇していれば内部抵抗の発生を示す。

④ 潤滑・油温・冷却を確認

潤滑油が枯れていないか、チラーが正常に稼働しているかチェック。

⑤ 回さない方がいいケース

・負荷上昇+異音
・温度上昇+異音
・高速回転で強烈な高音
これらは主軸全損リスクが高く、運転続行は危険です。


プロ修理が必要なケース

以下の条件が当てはまる場合、早期の専門修理が推奨されます。

ベアリング破損は放置すると主軸全損
・衝突歴がある場合は芯ズレが再発しやすい
・NC旋盤は油圧負荷+異音の組み合わせが危険
・高速回転時のみ異音 → ベアリング初期破損
・温度上昇を伴う異音 → 重大故障の前兆

スピンドルオーバーホールを検討するタイミングとして最適です。


修理より買い替えを検討すべき条件

主軸修理は高額になるため、以下の条件を満たす場合は売却が合理的です。

修理費 > 中古価値 の場合
・主軸ユニットの供給終了(EOL)
・FANUC 0i-A/B/C、OSP-U〜Pなど旧世代制御
・衝突歴が多く、精度保証が困難
・中古市場で価値が残っているうちに売却した方が有利

主軸トラブルをきっかけに「買い換え」へ踏み切るユーザーは非常に多いです。

もし買い替えをご検討される場合は、弊社買取センターまでお問合せください。