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【ワイヤーボンダーの買取】半導体製造装置売却ガイド

初心者でも失敗しないワイヤーボンダーの売却マニュアル

半導体パッケージング工程に欠かせない装置のひとつがワイヤーボンダーです。ICチップとリードフレーム、基板を細いワイヤーで接続する装置であり、性能・仕様・メーカーによって中古市場での評価が大きく変わります。

しかし大学研究室やスタートアップ、または研究ラインを運用してきた担当者の中には「ワイヤーボンダーは中古として売却できるのか」「故障していても価値があるのか」「処分の前に何を確認しておくべきか」と疑問を持つ方も多くいます。

この記事では、ワイヤーボンダーの買取を検討している初心者向けに、中古市場の需要、相場レンジ、高額査定のポイント、注意点、撤去時のポイントなどを専門的に解説しつつ、分かりやすくまとめました。ワイヤーボンダーの処分や売却を考えている方は、まずは本ガイドを読み、全体像を理解した上で買取業者に相談することをおすすめします。


1. ワイヤーボンダーとは?基本説明と種類

ワイヤーボンダー(Wire Bonder)は、半導体チップと外部電極を接続するための細い金属線(ワイヤー)を接合する装置です。微細配線技術の中で最も広く普及しており、パワーデバイスから光デバイス、MEMS、一般ICまで幅広い用途で使われています。

ワイヤーボンダーには主に次の種類があります。

ボールボンダー(Ball Bonder)

金線(Auワイヤー)を使用し、ボール形成→接合を行う方式。高い信頼性が求められる用途に使われます。

ウェッジボンダー(Wedge Bonder)

アルミ線(Alワイヤー)を使用し、広く普及している方式。パワーデバイスやセンサーなどでも採用されます。

大型パワーデバイス用ワイヤーボンダー

太線(Heavy Wire)に対応するモデルで、EV・車載向けパワーデバイス市場の拡大により、中古需要が急増しています。

同じ「ワイヤーボンダー」でも対象ワイヤーの種類やボンディング方式で価値が大きく変わることが、中古市場では非常に重要です。


2. 代表的なメーカーと代表機種

ワイヤーボンダーの買取評価は、メーカーとシリーズ名によって大きく変動します。特に海外需要が強いため、メーカーの国際的な評価が中古価格に直結します。

新川(SHINKAWA)

世界シェア3位、国内シェア1位の老舗メーカーです。熱圧着超音波ボールボンディング装置で高いシェアを持っています。

K&S(Kulicke & Soffa)

世界的トップメーカー。中古市場でも最も流通量が多く、需要が安定しています。

代表機種:K&S 4524、8028、IConnシリーズなど

ASM Pacific Technology(ASMPT)

高精度・高信頼性でライン用途に強いメーカー。ボールボンダーの評価が特に高いです。

代表機種:AD830、AD890、Eagleシリーズなど

ハイテック(Shinkawa / 現:ハイテック)

日本国内でのシェアが高く、研究用途や中小工場に多く導入されています。

代表機種:UTCシリーズ、FINEPLACER系、一部自動ボンダー

Hesse / F&K(ヘッセ)

パワーデバイス向けの太線ボンダーで中古需要が強いメーカーです。


3. ワイヤーボンダーの中古市場と需要

ワイヤーボンダーは、半導体中古装置市場の中でも「極めて需要が安定している装置」のひとつです。理由は、パッケージング工程はどんな規模のラインでも必ず必要であり、新興国の半導体市場でも中古へのニーズが高いためです。

国内需要

・大学・研究室のプロセスライン補充
・ベンチャー企業や小規模パッケージラインの構築
・既存工場の追加ライン用
・車載向け試作ライン

研究室やスタートアップなど「低コストでラインを作りたい層」には中古ワイヤーボンダーは最適で、一定した需要があります。

海外需要

・中国・台湾・東南アジアの後工程工場
・新規パッケージング工場の立上げ
・LED・センサー量産企業

特にウェッジボンダーや厚線対応機は、海外需要が国内より強いことも多く、輸出業者の買いニーズが高い傾向があります。


4. ワイヤーボンダーの相場レンジ

ワイヤーボンダーの相場は、以下の要素に大きく依存します。

・方式(ボール/ウェッジ/太線)
・メーカーとシリーズ
・年式と制御世代
・対象ワイヤー径
・自動機か手動機か
・付属治具の有無

特に「メーカー × 方式」の組み合わせは相場に直結し、K&SやASMPTの自動ボンダーは中古市場で常に人気があります。一方、古い手動ウェッジボンダーでも研究用途として十分需要がある場合があり、年式だけでは価値は判断できません。


5. 高額査定になるポイント

ワイヤーボンダーを高く売るためには、次のポイントが重要です。

自動ボンダーであること

自動化されたモデルはライン用途にそのまま使えるため、中古価格が高くなりやすい傾向があります。

人気メーカーであること

K&S、ASMPT、ハイテックの主要シリーズは、海外を含め常に需要が安定しています。

対象ワイヤー径に幅があること

細線・太線どちらにも対応するモデルは、評価が高くなる傾向があります。

治具やボンダーヘッドが揃っていること

ワイヤーボンダーは治具が欠けているだけで価値が大きく下がります。電極治具やボンドヘッドは査定の重要項目です。


6. ワイヤーボンダー売却前チェックリスト

査定前に準備しておくと査定がスムーズになる項目です。

銘板と型式の写真

メーカー名、型式、製造番号の写真は必須です。

装置全体・操作パネルの写真

全景、パネル、ボンドヘッド周りの画像があると大幅に査定精度が上がります。

動作状況

正常稼働中か、いつまで使用したか、不具合の有無をメモしておきましょう。

使用ワイヤーの種類

金線・アルミ線・銅線など、対象ワイヤーの情報は査定に重要です。

治具の有無

電極治具、カプラ、ボンドツールなどは必ず保管しておきましょう。


7. 買取時の注意点

ワイヤーボンダーの買取では、次の点に注意しないと価値が大きく損なわれる場合があります。

・治具を先に廃棄しない
・解体業者が勝手に配線を切らないよう注意する
・ボンドヘッド部分を不用意に触らない
・制御PCを外部利用しない

ワイヤーボンダーは精密機器のため、扱いを誤ると大幅に価値が下がってしまいます。売却を決めた時点で、現場の方へ「触らず保管」を徹底しておくことが大切です。


8. よくあるトラブル事例と回避策

治具が欠品していた

治具の欠品は最も多いトラブルです。治具がないと動作確認ができないため、査定が大幅に下がることがあります。保管場所を一度確認することをおすすめします。

配線が切断されていた

解体時に配線を切られてしまうと復旧コストが大きく、中古価値が下がります。「買取査定中につき解体禁止」と現場共有すると防げます。

ボンドヘッド破損

衝撃に弱く、輸送・移動時に壊れやすいため、動かす前に必ず業者に相談してください。


9. 搬出・撤去の注意点

ワイヤーボンダーはコンパクトに見えても、精密装置で重量があり、振動や傾きに弱い構造です。

・必ず精密機器専門の搬出業者を利用する
・ボンドヘッドは輸送専用固定具で保護する
・クリーンルーム床の養生が必要
・扉幅・エレベーター寸法を事前確認する

特に大学や研究所では通路が狭い場合があり、事前の経路確認が非常に重要です。


10. 故障・古い装置でも売れるのか?

ワイヤーボンダーは故障していても売れるケースが多い装置です。

・ボンドヘッドだけ故障→部品取り需要あり
・古い世代のウェッジボンダー→研究用途として需要あり
・不動品でも海外で修理して再利用される場合あり

廃棄を決める前に、必ず写真査定を受けることをおすすめします。


11. ワイヤーボンダー売却の流れ

ワイヤーボンダーの売却は以下のステップで進みます。

1 写真と基本情報を送って概算査定を受ける
2 現地下見(必要な場合)
3 正式見積りの提示
4 契約締結
5 搬出・撤去作業
6 入金

特に中古需要が強い装置なので、まずは写真ベースの簡易査定を受け、装置の価値を把握することが重要です。

ワイヤーボンダーは「売れる装置かどうか分からない」と不安に感じやすいカテゴリですが、実際には中古市場の需要が非常に強い装置です。処分前に一度査定を依頼し、最適な売却方法を選んでください。