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*クーリングタワーの買取処分ガイド

廃棄すれば「コスト」、売却すれば「利益」に

工場閉鎖や設備更新の現場で、意外なほど価値を見落とされている設備があります。
それが大型冷水塔(クーリングタワー)です。

「屋上に乗っている古い箱だからスクラップでいい」
「FRPだから鉄のようにお金にはならないだろう」
「解体業者に任せて撤去してもらえば十分」
こうした判断の結果、本来であれば数十万〜百万円クラスで売却できるクーリングタワーが、
産業廃棄物として処分費を払って捨てられているケースが少なくありません。

本記事では、経営者の方に向けて、「大型冷水塔を廃棄ではなく、資産として回収する」ための視点を整理します。
以下のポイントを順番に解説していきます。

  • 中古でも高額になるクーリングタワーの種類・仕様
  • 高額査定につながるメーカー・年式・状態
  • 廃棄と売却の価格差(誤廃棄による損失額のイメージ)
  • アスベスト・産廃コスト・撤去リスクといった法規制・実務リスク
  • 売却前に準備すべき情報・写真チェックリスト
  • 撤去前に相談すべき理由と、買取相談のタイミング


クーリングタワーとは何か?

クーリングタワー(冷水塔)は、チラーやプロセス冷却水の余熱を大気に放熱し、
冷却水を循環させるための設備です。工場やビルにとっては「インフラ設備」に近い存在であり、

  • チラー(冷凍機)
  • ボイラー
  • 射出成形機・押出成形機・プレス機用油圧ユニット
  • 空調の冷暖房設備

など、多くの設備とセットで稼働しています。

クーリングタワーが多く設置されている業種

中古市場で特に需要が強いのは、次のような業種です。

  • 半導体工場・電子部品工場
  • 化学工場・薬品工場
  • 食品・飲料工場
  • 自動車部品・金属加工工場
  • 大型ビル・商業施設・病院(地域熱源など)

これらの業種では、新設時に100RT〜600RTクラスの大型タワーを採用していることが多く、
更新・統廃合・海外移転のタイミングで中古でも高額な売却案件が出やすい設備です。


評価額の高いクーリングタワー事例

クーリングタワーなら何でも高額になるわけではありません。
中古市場で評価されるのは、いくつかの条件を満たした設備です。

大型クーリングタワー(100RT〜600RT級)

まず、高額になる条件のひとつが容量(RT数)が大きいことです。
100RT以下の小型機は価格が伸びにくい一方で、150RT〜600RTクラスの大型機は、

  • 製造コストが高く新品は数百万円〜数千万円
  • 海外工場や増設プロジェクト向けに中古需要が強い

といった理由から、状態が良ければ数十万〜百万円以上の買取につながるケースもあります。

FRP(強化プラスチック)製タワー

古いコンクリート製・鉄製のタワーに比べて、FRP製のタワーは圧倒的に評価が高い傾向があります。

  • 耐食性が高く、屋外設置でも劣化に強い
  • 軽量で搬出・再設置がしやすい
  • 外観洗浄で見た目も回復しやすい

FRP製タワーは、海外でも人気があり、年式が多少古くても再利用されるケースが多い設備です。

高効率・省エネモデル

最近の省エネ・環境対応の流れを受け、

  • 高効率充填材(フィル)を搭載したタイプ
  • 低騒音・低動力モーター搭載型
  • インバータ制御されたファンモーター

といった省エネ型・高効率型のタワーは、中古でも評価が高くなります。
「補助金対応モデル」「省エネ仕様」といった記載があるものは、特にチェックすべき設備です。


高額査定につながるクーリングタワーの条件

次に、実際の買取査定の現場で重視されるポイントを整理します。

容量(RT数)が大きい

基本的には、RT数が大きいほど価値が上がると考えて問題ありません。
150RT〜600RTクラスは、海外工場でも使いやすいレンジで、特に人気があります。

メーカーの信頼性

中古市場で評価の高いメーカーの一例として、

  • 荏原(EBARA)
  • 新晃工業(Shinwa)
  • BAC / Marley(海外メーカー)
  • 三菱重工
  • 日立機材

などが挙げられます。
こうした実績あるメーカーのタワーは、海外でも名前が通っており、再販ルートが太いため査定が高くなる傾向があります。

年式が10〜15年以内

クーリングタワーは構造が比較的シンプルで、寿命も長い設備です。
そのため10〜15年以内の年式であれば十分買取対象になりえます。
逆に、25年以上経過したタワーは状態次第ですが、買取ではなく解体・処分前提での検討になるケースも増えてきます。

本体FRPの損傷が少ない

FRP本体に大きな割れ・欠損・劣化があると、修理コストがかさみます。
一方、表面の汚れや軽微なヒビ程度であれば、高圧洗浄や補修で再利用可能な場合も多く、査定に大きなマイナスとはなりません。

ファンモーター・散水装置・充填材のコンディション

ファンモーター、減速機、散水装置、充填材(フィル)の状態も重要な評価項目です。
特にフィルは交換コストが高いため、劣化が激しい場合は査定に影響します。


廃棄と売却の差はどれくらい?

具体的なイメージを持っていただくために、概算の価格差を例示します。

例:300RT FRP製クーリングタワー(年式10年以内)

廃棄した場合(産業廃棄物として処理)

  • FRPは鉄のようなスクラップ価値がほぼない
  • 解体・搬出費用:数十万円
  • FRP産廃処分費用:台数・重量によってはさらに数十万円

結果として、「お金を払って捨てる」行為になります。

リユース品として売却した場合

  • 中古売却価格:20万〜150万円程度(状態・メーカー・RT数により大きく変動)
  • 撤去~搬出費を相殺しても、手元に利益が残るケースが多い

つまり、「廃棄=コスト」「売却=利益」という、正反対の結果になります。
解体業者任せで「タワーは全部処分で」と指示してしまうと、この差額を丸ごと失うことになります。


法規制・撤去リスク──知らないと損をするポイント

クーリングタワーは、その構造や設置場所の関係で、法規制や撤去リスクにも注意が必要です。

アスベスト含有の可能性

古いクーリングタワーでは、断熱材や一部の充填材にアスベストが含まれている可能性があります。
アスベスト含有が確認された場合、解体・処分に厳しい規制がかかり、無届・不適切な解体は法令違反となります。

FRP産廃処分コストの高さ

FRPは自然分解しない素材であり、産業廃棄物としての処分費が高額になりがちです。
「どうせ価値はないだろう」と安易に廃棄を選ぶと、高い処分費だけが残る結果になることも少なくありません。

屋上・架台・高所設置の搬出リスク

クーリングタワーは、屋上や架台、高所に設置されているケースがほとんどです。
そのため、

  • クレーン作業の計画ミスによる落下・破損
  • フォークリフトの爪でFRP本体を突き抜いてしまう事故
  • 倒した際の躯体変形で、再利用不可になる

といったトラブルが起こりやすく、撤去の段階で価値がゼロになるリスクがあります。
「解体してから査定」ではなく、必ず解体前に査定・撤去計画を立てることが重要です。


高額売却のために準備すべき情報

クーリングタワーの査定は、現場に行かなくても、まずは写真と簡単な情報だけで概算が可能です。
最低限、次の点を押さえておくとスムーズです。

事前に確認しておきたい項目

  • 銘板の写真(メーカー・型式・RT数・製造年)
  • 外観写真(全体、各面、FRPの割れ・劣化の有無)
  • 内部写真(充填材<フィル>の状態、散水装置)
  • ファン・モーター部の写真(錆・破損の有無)
  • 設置状況(屋上か、地上か、周囲のスペースはどうか)
  • 搬出経路(クレーン設置場所、トラック進入路など)

スマートフォンで撮影した写真を数枚送るだけでも、概算査定は十分可能です。


クーリングタワー売却のご相談はこちら

大型冷水塔(クーリングタワー)は、

  • 新品価格が高く
  • FRP製で寿命が長く
  • 海外を含めた中古需要がある

という意味で、「廃棄してしまうと損をする代表的な設備」です。

一方で、

  • FRP産廃処分コストの高さ
  • アスベストなど法規制に関わるリスク
  • 屋上・高所からの搬出リスク

といった課題もあり、解体・撤去の進め方を誤ると、価値を失うだけでなく、余計なコストやリスクも背負うことになります。

だからこそ、

「撤去を決める前」
「解体業者へ一括で依頼する前」

に、クーリングタワーの価値を正しく判断できるリユース業者へ相談することが重要です。

廃棄か、売却か。
その判断ひとつで、数十万〜百万円単位の差が生まれます。
設備更新・工場閉鎖・建物解体のご予定がある場合は、処分決定の前にぜひ一度ご相談ください。