売れる設備をリユース市場へ流通させよう
大規模なプラント解体では、電源設備や制御機器の価値が見直されつつありますが、日本のモノづくりを支えてきた加工工場の解体現場においては、依然として多くの高額な工作機械が、その価値を正しく評価されないまま、鉄スクラップや産業廃棄物として処理されています。
解体下請業者様や重量物運搬業者様にとって、「解体費用の高騰」と「元請からのコストカット要求」は避けられない課題です。しかし、この課題を解決する打開策こそ、「売れる設備」を正確に見極め、スクラップ業者ではなくリユース市場へ適切に流通させることにあります。
国内のプラント解体市場は年間約3万〜4万件規模と言われ、その中でリユース可能な機器が含まれる割合は約10%〜20%に達するにもかかわらず、リユース活用率は10%未満に留まっています。特に加工工場でそれを実行すれば、トランスや制御機器の分別と同様に、解体費用全体の10%〜30%を回収できる事例も少なくありません。
本記事では、加工工場という業種特有の設備価値にフォーカスし、貴社の収支を劇的に改善するための「価値回収戦略」を、情報提供スタイルで深く掘り下げて解説します。
この機械は売れるのか?と迷ったらこちらへどうぞ
なぜ「売れる機械」は廃棄されてしまうのか?
解体下請業者様からよく伺う悩みは、高額な工作機械が廃棄される背景を物語っています。
- 判断基準の不明確さ: 「このマシニングセンタ、まだ動くけど売れるのか?」「リユース業者に声をかける手間が増えるのでは?」という判断基準が不明確です。
- 手間とスケジュールの優先: 査定、分別、特殊な取り外し、重量物としての運搬など、リユース対応の手間を嫌い、スケジュール優先で一括廃棄を選んでしまう傾向があります。
- 「大型=売れない」の先入観: 五面加工機や大型プレス機など、大型で重量のある機械は「邪魔者」と見なされ、最初からスクラップ扱いされがちです。
この「もったいない損失」は、工作機械の価値が「重量」ではなく「精度」と「制御能力」にあるという、リユース市場の特性が現場に浸透していないために起こります。
業種別に見る機械の査定ポイント
加工工場の設備は、プラント設備と異なり、メーカー、年式、そして搭載されているCNC(コンピュータ数値制御)装置によって価値が明確に分かれます。
1. 金型・部品加工工場(高精度機械の価値)
金型製作や高精度部品加工に用いられる機械は、最新鋭の技術と高剛性設計が施されており、中古市場でも高い評価を得ます。
価値が残りやすい代表的な設備
- マシニングセンタ(立形・横形・5軸)
- 門型マシニングセンタ(ガントリー型)
- 五面加工機、横中ぐり盤
- NC旋盤、複合加工機
- ワイヤーカット放電加工機、形彫放電加工機
- 平面研削盤、成形研削盤、三次元測定機
高額査定の条件
- 制御: FANUC、Mazatrol、OSPなどの最新CNCが搭載されていること。
- 年式: 製造から20年以内が目安であること。
- 状態: 稼働時間、主軸の精度、定期的なメンテナンス履歴が良好であること。
要チェックメーカー例(銘板で確認)
- 牧野フライス製作所(MAKINO)、DMG森精機(DMG MORI)、オークマ(OKUMA)、ヤマザキマザック(MAZAK)、安田工業、ファナック、ソディック、中村留、碌々産業。
収益化の視点
大型で移動が困難な「五面加工機」や「横中ぐり盤」こそ、海外や国内の特定業種で需要が高く、「重いから売れない」と判断するのは損失の元です。
2. プレス・板金加工工場(制御と自動化の価値)
大型設備が多く、鉄スクラップになりがちですが、サーボ技術が搭載された比較的新しい設備は製品価値が高いです。
価値が残りやすい代表的な設備
- 高速プレス機、サーボプレス、トランスファープレス、メカプレス
- タレットパンチプレス、ベンディングマシン(プレスブレーキ)
- 周辺機器(アンコイラー、レベラー、フィーダー)
高額査定の条件
- 駆動:サーボプレス(電動式)は特に高評価。
- 制御: CNC制御機のメーカーとバージョンが比較的新しいこと。
- 付属: 自動供給・排出システム(フィーダー)などの周辺機器が揃っていること。
要チェックメーカー例(銘板で確認)
- アイダエンジニアリング(AIDA)、アマダ、コマツ産機、ワシノ、長尾鉄工所、トルンプ(TRUMPF)、村田機械、相澤鉄工所。
収益化の視点
プレス機本体だけでなく、アンコイラー、レベラー、フィーダーなどの周辺自動化機器もセットで査定に出すと、一括で評価額が上がります。
3. ダイカスト・プラスチック成形工場(駆動方式と環境の価値)
高温環境下で稼働する設備ですが、駆動方式によって買取価格に大きな差が出ます。
価値が残りやすい代表的な設備
- 射出成形機(電動・油圧)、押出機、ブロー成形機
- ダイカストマシン
- 取出ロボット、金型温調機、自動供給ライン
- 溶解炉・保持炉(状態が良いもの)
高額査定の条件
- 駆動: 電動式の射出成形機は、油圧式より圧倒的に高評価。
- 年式: 15年〜20年以内が目安。
- 周辺: 動作確認が取れる産業用ロボットが付属していること。
要チェックメーカー例(銘板で確認)
- 日本製鋼所(JSW)、日精樹脂、住友重機械、東芝機械(芝浦機械)、UBEマシナリー、FANUC。
収益化の視点
電動射出成形機を油圧機と一緒にスクラップに回すことは、数十万〜数百万円の損失に繋がります。駆動方式の確認は最優先事項です。
4. 共通設備(FA・制御機器)の価値
工場の業種にかかわらず、汎用性が高く、部品単位で高額買取となる機器が共通して存在します。
価値が残りやすい代表的な設備
- 産業用ロボット(多関節)
- 高容量インバータ、サーボアンプ、PLC
- 高容量トランス、キュービクル
- 精密測定機器(三次元測定機など)
- 大型空調設備(チラー)
要チェックメーカー例(銘板で確認)
- FANUC、YASKAWA(安川電機)、三菱電機
高く売るためのチェックリスト
解体工事で「手間が増えるのが怖い」という懸念を払拭し、効率的に価値を回収するための実務的なアクションを提案します。
1. 「通電前」と「切り離し後」の2段階チェックで査定額を上げる
- 通電可能な場合: 機器の動作確認(主軸が回るか、CNCが起動するか)を試みてください。動作保証ができると、査定額が数倍になる可能性があります。
- 切り離し前: 機器のメーカー、型番、製造年、容量が記載された銘板を3方向から鮮明に撮影してください。この写真が査定のほぼ全てを決めます。
- 切り離し後: 制御盤やNC装置の端子部分を養生し、電子部品の破損を防ぐことが、製品価値維持に必須です。
2. 大型機は「運搬の難易度」ではなく「海外の需要」で判断
五面加工機や大型プレス機などの「重量物」は、国内での再据付需要が少なくても、海外の成長市場では積極的に購入されています。重機での取り扱いが面倒だからと諦める前に、その「メーカー名」と「型番」をリユース業者に伝えれば、海外ルートを含めた適正価格が算出されます。
3. 液体・油の事前処理
油圧作動油、切削油、チラーの冷媒などは、運搬前のトラブルや査定額低下を避けるため、事前に適切に抜き取り、機器に液漏れがない状態にしておくことが望ましいです。
買取サービスが提供できること
解体下請業者様や重量物運搬業者様が抱える「手間が増えるのが怖い」「リユース業者を探すのが面倒」という悩みを解決するため、弊社は加工工場の解体現場に特化した買取サービスを提供しています。
1. 加工工場特化の一括査定
金型機械、プレス機、射出成形機など、複数の種類の設備が混在する加工工場でも、一括で査定可能です。工作機械の精度、CNCの価値、海外市場の需要を総合的に判断し、鉄スクラップ価格を遥かに超えるリユース価格をご提示します。
2. 手間をかけない迅速な判断と引き取り
現場でのスムーズな解体作業を最優先し、写真査定を基本とします。ご提示いただいた銘板情報に基づき、迅速に買取可否と価格を決定。運搬・搬出の手配も弊社で行い、貴社の現場作業の負担を最小限に抑えます。
3. 解体費用の一部を回収し、元請への貢献を実現
リユース可能な部位を適切に分別・売却することで、解体費用の10%〜30%を回収し、貴社の利益確保はもちろん、元請様へのコスト削減貢献という付加価値を提供できます。
解体現場の「もったいない」を「利益」に
解体工事は、単なる「廃棄作業」から、残された資産の価値を最大限に引き出す「価値回収工程」へと進化しています。
五面加工機、門型MC、大型プレス、電動成形機など、現場で「重くて邪魔だ」と感じる大型機械こそ、実は最も大きな現金化のチャンスを秘めています。すべてを完璧に分別する必要はありません。まずは**「これは売れるだろうか?」**と感じた設備の銘板の写真を撮り、専門の買取業者に見せてみる、この一歩を踏み出すことから、貴社の収支は大きく変わります。
現在ご担当されている加工工場の解体現場で、一つでも気になる設備がございましたら、写真や型式をお送りください。適正なリユース査定を通じて、貴社の収益性向上に貢献いたします。
買取のご相談はこちらからどうぞ




