
横中ぐり盤の売却を検討中の経営者さまへ
横中ぐり盤の売却は、「いつ・どのように手放すか」で、最終的に手元に残る金額が大きく変わります。
- 工場統廃合や撤退で、横中ぐり盤を処分しなければならない
- 設備更新で、もう使わなくなった横中ぐり盤が遊休化している
- 固定資産の圧縮や金融機関への説明のために、不要設備を現金化したい
こうした局面で、倉敷機械・芝浦機械(旧東芝機械)・三菱重工・新日本工機・オークマなど、主要メーカーの横中ぐり盤をお持ちの経営者さまから、毎月のようにご相談をいただいています。
横中ぐり盤は、「放置しておけばいつか価値が上がる資産」ではなく、時間とともに劣化し、価値が下がっていく設備 です。だからこそ、経営判断としての“出口”を早めに検討しておくことが重要です。
横中ぐり盤の資産価値を下げないために
横中ぐり盤は、新品時には1億円〜数億円クラスの大型設備です。しかし、遊休化して通電もしないまま数年が経過すると、次のような問題が起こります。
- 制御盤内の部品劣化(コンデンサなど)
- 油圧・潤滑系の固着や油膜切れ
- ボールねじ・案内面の錆やかじり
- 工場レイアウト変更により、搬出経路が塞がれてしまう
つまり、「動かさずに置いておく=資産価値がゆっくり目減りしていく」 という状態です。
稼働を止めてから、わずか2〜3年の放置で、
- 「海外で高く売れる横中ぐり盤」だったものが、
- 「解体・処分費を払って撤去する設備」
に変わってしまうケースも珍しくありません。
買取評価で重視されるポイント
横中ぐり盤の査定額は、単に「年式」や「見た目」だけで決まるわけではありません。実際の買取現場では、以下のような点を総合的に見て評価します。
1. 仕様・スペック面
- 主軸径:φ110 / φ130 / φ150クラス
- B軸仕様:手動インデックスか、サーボ割出・CNC制御か
- テーブルサイズ:1250×1250以上、1500角以上は評価が上がりやすい
- W軸ストローク:深穴加工・長尺物対応の可否
- ATCの有無:自動工具交換機構の有無・マガジン容量
- 制御装置:FANUC、TOSNUC、メーカーオリジナル制御など
2. メーカー
特に以下のメーカーは、海外を含めて評価が高い傾向にあります。
- 倉敷機械(KURAKI)
- 芝浦機械(旧 東芝機械 / TOSHIBA)
- 三菱重工(MITSUBISHI)
- 新日本工機(SNK)
- オークマ(OKUMA)
- 三井精機 ほか
旧年式であっても、「メーカー+主軸径+テーブルサイズ+B軸仕様」の組み合わせによっては、まだ十分に海外需要が見込めるケースが多くあります。
3. 設置環境・搬出条件
経営的には見落とされがちですが、実はここが買取価格に直結します。
- 建屋の天井高とクレーン有無
- 工場の出入口の幅・高さ
- 基礎への据え付け状況(アンカーボルト、グラウトの状態)
- 周辺に増築した中二階・ラック・壁などの存在
「機械そのものは良いが、搬出がほぼ不可能」 というケースでは、買取が難しくなり、最悪の場合は「処分費がかかる」方向に振れてしまいます。
よくある売却検討パターン
ここからは、実際に経営者の方からいただくご相談内容をもとに、典型的なシナリオを整理します。
ケース1:重工・発電関連メーカーの設備削減
- 事業ポートフォリオの見直しで、大型部品の内製比率を下げる方針に
- 五面加工機や門型マシニングへの集約で、横中ぐり盤が遊休化
- 固定資産税・保守コストだけが残り、数字の上で負担になっている
このような場合、横中ぐり盤は国内向けよりも海外向けの出口を確保することで、処分ではなく「売却」に変えられる可能性が高い設備です。
ケース2:中堅加工メーカーの世代交代・設備更新
- 先代が導入した横中ぐり盤が、旋盤・マシニング中心の生産へシフトする中で稼働率低下
- 二代目経営者として、設備のスリム化・フロー再設計を進めたい
- とはいえ、横中ぐり盤の処分費が重く、意思決定を先送りにしている
このケースでは、「売れるうちに売る」 ことが、次の投資(最新マシニング・5軸・自動化設備など)への原資確保につながります。
ケース3:工場閉鎖・撤退案件
- すでに工場の電気を止めており、機械はすべて通電不可
- 建屋の賃貸契約・土地売却などの関係で、撤去期限が決まっている
- 解体業者に見積もりを取ると、横中ぐり盤の撤去だけで高額な費用
このような状況でも、横中ぐり盤の仕様・状態・搬出条件によっては、
「処分費ゼロどころか、買取による収入が出る」 ケースがあります。
横中ぐり盤の中古市場と海外需要の現状
現在、日本国内では大規模重工業の再編・縮小が進む一方で、
- インド
- ベトナム・タイなどの東南アジア
- 中東諸国
では、インフラ・発電・建機・産業機械分野の投資が続いており、
日本製の横中ぐり盤に対するニーズは依然として根強い 状況です。
特に、
- 主軸径 110mm〜150mmクラス
- B軸サーボ割出し付き
- テーブル1500角以上
といった機種は、今なお「導入したい」という声が多く、
国内では活躍の場を失った設備が、海外では主力機として再び使われることも少なくありません。
経営者の立場から見ると、
日本国内での稼働機会を失った横中ぐり盤を、
海外の実需マーケットにつなげることで、
固定資産の最終的な回収を最大化する。
これが、いま取り得る最も合理的な出口戦略のひとつです。
横中ぐり盤はなぜ売るのが難しいか?
横中ぐり盤の売却で、多くの経営者が悩まれるポイントは共通しています。
1. 「重くて、出せないのではないか」という不安
- 機械重量が20トンを超える
- 天井クレーンがない、または能力不足
- 建屋の出入口が狭く、解体せざるを得ない
これらは確かにハードルですが、
重量物専門の解体・搬出チームと連携することでクリアできるケース も多くあります。
2. メーカーの輸出規制・制御装置の問題
一部の機種では、輸出に関するメーカーの制限や、
制御装置そのものの輸出規制が絡む場合があります。
そうした場合、
- 部分的に制御装置を外した形での輸出
- 部品取り用としての販売
- 国内向けの別ルート
など、「完全NG」ではなく、取り扱い方を工夫する余地が残されているケースもあります。
3. 通電不可・故障箇所がある
- 長年動かしておらず、今は電源も入れられない
- サーボアラーム・パラメータ異常が出ている
こうした場合でも、
- メカ部分の状態
- 制御装置の世代
- 部品供給状況
などを総合して、部品取り・オーバーホール前提 などの前提条件をつけて評価することが可能です。
売れる横中ぐり盤とは?
最後に、経営者の方がイメージしやすいよう、
「売れやすいタイプ」と「工夫が必要なタイプ」を対比で整理します。
売れやすい横中ぐり盤
- 倉敷機械、芝浦機械、三菱重工、新日本工機、オークマなど主要メーカー
- 主軸径110mm以上、B軸サーボ割出付き
- テーブルサイズ 1250角〜1500角以上
- 通電確認可能で、通常運転ができる
- 搬出経路が確保されている(クレーン・シャッターサイズなど)
売却に工夫が必要な横中ぐり盤
- メーカー独自制御で、サービス終了から長期間経過
- 重量・サイズが大きすぎて、建屋条件が厳しい
- 長年の放置により、通電不可・動作未確認
- 工場の構造上、解体前提でしか搬出できない
このような機械でも、「国内再販」ではなく「海外の部品取り・オーバーホール前提」といった前提であれば、まだ価値を見出せるケースがあります。
横中ぐり盤の売却タイミング
横中ぐり盤の売却をご検討中であれば、
- 稼働を完全に止めてしまう前
- 工場のレイアウト変更・建屋解体が始まる前
- 固定資産台帳から除却する前
このタイミングでご相談いただくのが、経営的には最も合理的です。
メーカー名・型式・おおよその導入年、
そして可能であれば工場内での設置状況が分かる写真を数枚お送りいただければ、
概算の買取可能性や、おおよそのレンジ感をお伝えすることができます。
まずはご相談ください
横中ぐり盤のような大型設備は、
- 「どうせ処分費を払うしかない」と諦めてしまうか、
- 「もっと早く相談しておけばよかった」と後で後悔するか、
そのどちらかになりがちです。
倉敷機械・芝浦機械・三菱重工・新日本工機・オークマ など主要メーカーの横中ぐり盤をお持ちであれば、まずは一度ご相談ください。
「売れる横中ぐり盤」なのか、「工夫すれば売れる横中ぐり盤」なのか、
経営者の意思決定に必要な情報を、分かりやすくお伝えいたします。