工作機械を売却するとき、「買取業者に売るより、ヤフオクやメルカリで自分で売った方が高く売れるのでは?」と考える方もいるのではないでしょうか。
確かに、買い手に直接売ることができれば、業者買取より高く売れる可能性はあります。
一方で、工作機械は一般的な中古品とは違い、重量やサイズが大きく、搬出や運送、機械の状態説明、落札後のクレーム対応なども必要になります。
今回は、ナビゲーターのジョーが、機械買取プロ代表の河野に、
- ヤフオクやメルカリで工作機械を売ると高くなるのか
- ネット販売に向いている機械
- 大型工作機械を売るときの注意点
- 搬出や運送は誰が手配するのか
- 「現状渡し」と書けばクレームを防げるのか
- 業者買取とネット販売の使い分け
について聞きました。
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工作機械はヤフオクやメルカリで売った方が高く売れる?
ジョー:
工作機械って、業者に売るよりもヤフオクやメルカリなどで直接売った方が、本当に高く売れる可能性はあるんでしょうか?
河野社長:
結論から言えば、高く売れる可能性はあると思います。ただ、逆に安くなってしまう可能性もあります。
私自身、お客様から依頼されてヤフオクに機械を出品した経験が何度かあります。10台以下くらいだと思います。
その中で、かなり高く売れたケースがありました。
最初は「売れても30万円くらいかな」と考えていた古い機械だったんですが、4〜5人くらいの方が入札して競り合いになり、最終的には50万円を超える価格になりました。
事前に調べていた相場より、かなり高く売れた例です。
ただ、これはどちらかというと例外的でした。
10台近く出品した中で、「予想以上に高く売れた」と感じたのは、その1台くらいです。
それ以外は、最初に設定した価格では入札が入らず、1カ月ほど様子を見てもウォッチリストや問い合わせが少ないため、徐々に価格を下げていくケースが多かったです。
3カ月、場合によっては半年くらいかけて価格を下げて、ようやく入札が入ることもありました。
ですから、「ヤフオクなら必ず業者より高く売れる」というわけではありません。
高く売れる可能性もありますが、反対に業者買取の方が高い場合もあります。
高く売れた機械にはどんな特徴がありましたか?
ジョー:
高く売れた機械には、どんな特徴があったんでしょうか?
河野社長:
高く売れたのは、森精機の1990年代くらいのマシニングセンターだったと思います。
まず、機械が動く状態だったこと。
それから、森精機の比較的よく知られているマシニングセンターだったことも大きかったと思います。
有名なメーカーや機種であれば、中古機械を探している人が検索する機会も多いですし、一覧に並んでいても気づいてもらいやすいですよね。
逆に、あまり知られていないメーカーや特殊な機械の場合は、そもそも検索する人が少なくなります。
ヤフオクの一覧に表示されていたとしても、知らない機械であれば目に留まりにくい。
その意味では、メジャーなメーカーのマシニングセンターやNC旋盤などは、比較的ネットでも興味を持ってもらいやすいと思います。
これはヤフオクに限らず、メルカリやその他の中古売買サイトでも似た傾向があります。
中古機械を探している人は複数のサイトを見ていることも多いので、結局は「その機械を探している人がどれくらいいるか」が重要だと思います。
ネット販売向きの機械と業者買取向きの機械の違いは?
ジョー:
では、ネット販売に向いている機械と、業者買取に向いている機械の境目はどこにあるんでしょうか?
河野社長:
大きな機械については、個人間や直接取引で売るのはかなり難しいと思います。
逆にネット販売に向いているのは、例えばコンプレッサー、卓上グラインダー、ボール盤などですね。
軽トラックなどで比較的簡単に運べるものです。
こういった小型機械は、中古機械の買取業者だとあまり値段がつかないこともあります。
新しいものなら別ですが、古いボール盤やコンプレッサーなどは、業者だとかなり安い査定になることもあります。
それなら、ヤフオクなどで出品すると、数万円程度でも購入する人が見つかる場合があります。
時間があって、ヤフオクなどの操作にも慣れている方なら、小型機械や工具をコツコツ売ってみるのは選択肢だと思います。
大型工作機械のネット販売が難しい理由
ジョー:
大型の工作機械になると、どんな問題が起きやすいんでしょうか?
河野社長:
一番大きいのは、落札した後に運べないという問題ですね。
基本的には買った側が工場まで取りに来て、トラックに積んで持って帰ることになります。
ところが、勢いで落札したものの、実際に運搬方法を調べてみたら自分では運べないというケースがあります。
重量屋に見積もりを取ったら予想以上に高額になり、
「やっぱり運べないのでキャンセルしたい」
と言われてしまうこともあります。
大型機械は搬出にも専門知識が必要になります。
ですから、大きな工作機械は、個人間のネット取引ではトラブルになりやすいと思います。
落札後の搬出や運送は誰が手配する?
ジョー:
ネットで機械を売った場合、搬出や運送の手配は誰がするんでしょうか?
河野社長:
コンプレッサーなどの比較的小型な機械でも、一般的な宅配便で簡単に送れない場合があります。
その場合は、基本的には落札者が工場や保管場所まで引き取りに来る形になると思います。
一方で工具など、段ボールに入るようなものであれば、ヤマト運輸や佐川急便などで発送できます。
そういった商品なら、送料込みにして販売する方法もあります。
ヤフオクやメルカリでは送料込みにすると購入されやすくなることもあるので、小型品ではそうした方法も使えると思います。
「現状渡し」と書けば故障クレームは防げる?
ジョー:
ネットで中古機械を売る場合、「現状渡し」と書いておけば、故障のクレームは防げるんでしょうか?
河野社長:
すべてのクレームを防げるとは言い切れませんが、「現状渡し」であることは書いておいた方がいいと思います。
ただ、「現状渡し」という一言だけでは意味が伝わらない人もいます。
そのため、出品サイト側に、
「ジャンク品」
「稼働品」
「中古品」
などの状態を設定する項目がある場合は、正確に設定しておくことが大切です。
必要であれば説明文にも状態を書いておく。
さらにタイトル部分にも、
「故障あり」
「現状渡し」
「ノークレーム・ノーリターン」
など、重要な条件を分かりやすく書いておく方法もあります。
タイトルは購入希望者の目に入りやすいので、勘違いによる入札を減らす効果があります。
それでもクレームを言う方がゼロになるわけではありません。
ただ、状態や条件を事前にしっかり説明しておけば、トラブルはかなり減らせると思います。
では結局、ヤフオクと業者買取はどちらがいい?
ジョー:
今まさに機械を売ろうか迷っている方は、まず何から始めればいいでしょうか?
河野社長:
本来であれば、まず買取業者に「この機械はいくらで売れるのか」を聞いてみるのがいいと思います。
2〜3社に問い合わせれば、ある程度の買取価格は分かります。
その価格に納得できれば、そのまま売却すればいいと思います。
逆に、
「この金額ではちょっと納得できない」
ということであれば、ヤフオクなどに出品してみるという方法もあります。
ただし、小さいものと大きいものは分けて考えた方がいいですね。
小型の機械や工具などは、ヤフオクで売った方がしっかり値段が付くことがあります。
一方、大きな工作機械の場合は、機械売買の経験がある方や、ヤフオクをかなり使い慣れている方でなければ、個人での販売はあまりおすすめしません。
大型機械は搬出や運送の問題もあり、トラブルが起きやすいためです。
まとめ
工作機械をヤフオクやメルカリなどで直接販売すると、業者買取より高く売れるケースはあります。
特に、
- 工具
- ボール盤
- 卓上グラインダー
- コンプレッサー
- 軽トラックなどで運搬できる小型機械
などは、ネット販売を検討しやすいでしょう。
一方で、マシニングセンターやNC旋盤などの大型工作機械では、落札後の搬出、運送費、重量屋の手配、機械状態の説明、キャンセル、クレーム対応など、売主側の負担が大きくなります。
そのため、最初からネット販売だけに絞るのではなく、まずは複数の機械買取業者に査定を依頼し、買取価格を確認したうえで判断する方法もあります。
「業者買取の金額」と「自分で販売した場合の手間やリスク」を比較することが大切です。
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