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オーエム CNC立旋盤Neoα-10EX IIを手放した兵庫県の町工場【買取事例】

船舶エンジンの構造改革に追いつけず

「OM(オーエム)Neoα-10EXⅡを導入したものの、当初ほど大物加工の仕事が続いていない」

「まだ使える機械だからこそ、売るべきか残すべきか判断できない」

そんな状況はありませんか?

立旋盤やターニングセンタは、導入時の期待が大きい設備です。

特に、船舶エンジン部品、重工業向けの大型ギヤ、シリンダ、リング状ワークなどを扱う工場にとっては、加工能力そのものが営業力になります。

しかし、設備投資は機械の性能だけでは完結しません。

受注環境、材料費、人材、工場スペース、銀行対応、減価償却、保守費。

どれか一つが崩れるだけで、導入時に描いた計画は変わります。

この記事では、O-M製作所の立旋盤、ターニングセンタ Neoα-10EXⅡを導入したある兵庫県の町工場が、なぜ大物加工ラインを縮小し、売却を決断したのかを、意思決定の流れとして見ていきます。

こういう「船舶特需に乗っかって設備投資したはいいけど、需要が落ち着いてどうしよう」ってご相談が増えてます。「あの時の勢いで買った」設備が、数年後にお荷物っぽく見えちゃう。でも実際に話を聞くと、状態はむしろ良いことが多くて、査定額もちゃんと付くケースがほとんどです。


買取のご相談は下記のリンクからお願いします。兵庫県の神戸市、姫路市、尼崎市、加古川市、西宮市など、どちらの地域でも買取させていただきます。


なぜOM(オーエム)Neoα-10EXⅡを導入したのか、そして失敗したのか?

【注記】本記事の事例は、お客様の守秘義務保護のため、複数事例をもとに構成・脚色しています。実際の企業名・人物名・設備構成とは異なりますが、製造業で実際に起こり得る意思決定プロセスを再現しています。

舞台は兵庫県にある、従業員28名の金属加工会社です。

創業以来、船舶エンジン周辺部品、重工業向けの大型ギヤ、シリンダ、リング形状部品などを手がけてきました。

主要顧客は、地元の造船関連会社、重工業系の一次下請け、エンジン部品メーカーです。

もともとは汎用立旋盤と横中ぐり盤を組み合わせ、職人の経験で大物加工をこなす会社でした。

しかし、コロナ禍以降、状況が変わりました。

物流混乱による船舶需要の増加。

環境規制を背景にした新燃料エンジンへの切り替え。

既存船の更新需要。

これらが重なり、船舶エンジン関連の見積依頼が一気に増えました。

社長は当時、こう考えていました。

「この波に乗れなければ、うちは一生、古い設備の町工場のままだ」

そこで導入を決めたのが、O-M製作所のNeoα-10EXⅡでした。

設備投資額は、周辺工事、基礎、搬入、工具類を含めて約6,800万円。

決して軽い投資ではありません。

それでも導入した理由は明確でした。

大物丸物加工の段取り時間を短縮できること。

汎用機より精度の安定が見込めること。

限られた工場スペースに収まること。

そして、顧客に対して「大物加工の対応力がある会社」と示せることでした。

Neoα-10EXⅡは、同社の狭い工場にとって非常に相性の良い機械でした。

丸型カバーによる省スペース性があり、昔ながらの頑丈な立旋盤の感覚も残っている。

現場からも不満は少なく、導入直後は「これは正解だった」と感じていました。

しかし、失敗は機械の性能ではなく、市場環境の変化から始まりました。


Neoα-10EXⅡへの期待と現実のギャップ

導入当初、OM(オーエム)Neoα-10EXⅡの稼働率は高く、月間で7割近くまで動いていました。

船舶エンジンのシリンダ部品、ギヤ素材の荒加工、リング状ワークの仕上げ加工。

汎用機では段取りを含めて丸2日かかっていた仕事が、1日半で収まることもありました。

現場の工場長も、こう話していました。

「機械そのものは本当に良かった。狭い工場でも動線を壊さずに置けたし、剛性にも不安はなかった」

問題は、その仕事が続かなかったことです。

物流が正常化し始めると、造船関連の特需は急速に落ち着きました。

さらに、新燃料エンジン関連の部品は、当初想定よりも大手側での内製化や集約が進みました。

町工場に分散していた仕事が、大手造船所や系列工場へ戻っていったのです。

その結果、Neoα-10EXⅡの稼働率は、導入2年目の後半には4割台まで低下しました。

3年目には、月によって2割台になることもありました。

機械が悪いのではありません。

仕事が変わったのです。

追い打ちをかけたのが、円安による鋳物材料費の上昇でした。

大型ワークは材料費の影響を強く受けます。

見積時点では利益が出るはずだった案件も、材料価格の変動で粗利が薄くなりました。

加工賃を上げたい。

しかし、取引先もコストを抑えたい。

結果として、手間の割に利益が残らない案件が増えました。

Neoα-10EXⅡで加工すれば品質は出せる。

納期も守れる。

それでも、会社全体で見ると利益率が下がっていく。

社長にとって、これが一番つらい現実でした。


売却判断を難しくした理由

オーエム立旋盤Neoα-10EXⅡの売却は、すぐに決まったわけではありません。

むしろ社内では、かなり長く議論が続きました。

理由の一つは、まだ新しく、状態が良かったことです。

塗装の剥がれも少なく、精度面でも大きな問題はありません。

NC装置も安定しており、保守履歴も残っていました。

現場からは「こんなに状態の良い機械を売るのはもったいない」という声が出ました。

社長自身も同じ気持ちでした。

導入時には、銀行に事業計画を説明し、将来の柱にすると話していました。

減価償却もまだ残っています。

借入返済も続いています。

簡単に「見込み違いでした」とは言えません。

また、補助金は使っていなかったものの、金融機関には設備投資の妥当性を説明していました。

銀行担当者からも、今後の受注見通しを確認されるようになりました。

「大物加工の売上は戻るのか」

「設備の返済原資は確保できるのか」

「事業縮小なら、資金繰り計画をどう見直すのか」

こうした質問に対して、楽観的な回答はできなくなっていました。

さらに、工場スペースの問題もありました。

Neoα-10EXⅡは省スペースな機械とはいえ、大物ワークを扱うには材料置き場、クレーン動線、完成品の仮置きスペースが必要です。

機械本体だけの面積では判断できません。

月に数回しか動かない大物加工ラインのために、工場の中心部を使い続ける。

その一方で、小物部品のリピート案件は増えていました。

しかし、小物加工用の機械を増やすスペースがない。

この矛盾が、経営判断を迫りました。


売却を急ぐ必要はありません。

ただ、今の価値を知らないまま判断を先送りすると、選択肢が狭くなることがあります。

Neoα-10EXⅡのような立旋盤・ターニングセンタは、年式、状態、仕様、搬出条件、海外需要によって評価が変わります。

現在の価値を把握したうえで、残すのか、更新するのか、売却するのかを考えることが大切です。

設備の見直しをご検討中の方は、こちらからご相談ください。


なぜ今、Neoα-10EXⅡの見直しを決断したのか

最終的な決め手は、赤字になる前に判断するという社長の考えでした。

同社はまだ黒字でした。

ただし、利益の中身は変わっていました。

大物加工は売上単価こそ大きいものの、材料費、電気代、クレーン作業、段取り時間、検査工数が重く、粗利が残りにくくなっていました。

一方、小物品加工は単価こそ低いものの、リピート性があり、段取りも標準化しやすい。

若手にも教えやすく、将来的な技能継承もしやすい。

ここで社長は、大物加工へのこだわりを見直しました。

「うちは大物ができる会社だ」という誇りはありました。

しかし、その誇りを守るために会社全体を危険にさらすわけにはいきません。

加えて、ベテラン職人の退職も近づいていました。

大型ワークの芯出し、段取り、クレーン作業、ビビりの見極め。

これらは図面やマニュアルだけでは引き継げません。

Neoα-10EXⅡが高性能でも、扱う人材がいなければ設備能力は活かせません。

若手に任せるには時間がかかる。

その間に受注が戻る保証もない。

社内会議では、3つの選択肢が出ました。

1つ目は、大物加工を続ける。

2つ目は、Neoα-10EXⅡを残したまま稼働を絞る。

3つ目は、状態が良いうちに売却し、小物加工ラインへ資源を移す。

最終的に選ばれたのは、3つ目でした。

理由は単純です。

使わない設備を持ち続けるより、必要としている工場に渡した方が、会社にとっても機械にとっても良いと判断したからです。

設備の定期見直しチェック項目

チェック項目確認の視点
稼働率導入時と比べて低下していないか
利益率材料費・電気代の上昇で粗利が薄くなっていないか
段取り時間現場の負担・機会損失になっていないか
固定費(保守費・電気代)稼働に見合わない固定費になっていないか
人材リスクベテラン退職により継続運用が難しくならないか
工場スペース稼働頻度に対してスペースを圧迫していないか
銀行への説明事業計画・返済原資を説明できる状態か

Neoα-10EXⅡの事例から学べること

この事例で注目すべきなのは、Neoα-10EXⅡが失敗設備だったわけではない点です。

むしろ、機械としては期待に応えていました。

狭い工場に収まり、大物加工にも対応し、現場からの評価も高かった。

では、何が問題だったのか。

それは、設備投資の前提が変わったことです。

造船特需が続く。

新燃料エンジン関連の仕事が地域に残る。

材料費は一定の範囲で収まる。

大物加工の技術者を維持できる。

導入時には、どれも現実的な見込みでした。

しかし、数年後には前提が崩れました。

設備投資の判断は、導入時だけで終わりません。

導入後も、定期的に見直す必要があります。

稼働率が下がっていないか。

利益率が想定より悪化していないか。

段取り時間が重荷になっていないか。

電気代や保守費が固定費として効いていないか。

職人退職によるリスクが高まっていないか。

工場スペースを圧迫していないか。

銀行に説明できる事業計画になっているか。

これらを見ずに「まだ使えるから置いておく」と判断すると、売るタイミングを逃すことがあります。

中古設備は、状態が良いほど選択肢が広がります。

高年式で、見た目も良く、保守履歴があり、稼働確認ができる。

そうした機械は、国内外で必要とする工場が見つかりやすくなります。

逆に、長期間止めたままにしてしまうと、NC故障リスクや油圧・電装系の不具合が懸念され、評価が下がることがあります。

この会社は、そこを理解していました。

だからこそ、完全に遊休設備になる前に動きました。


まとめ

Neoα-10EXⅡは、この会社にとって役に立たなかった機械ではありません。

むしろ、導入直後は狭い工場で大物加工を支えた、頼れる設備でした。

しかし、船舶エンジン業界の構造変化、造船特需の終息、材料費の高騰、人材不足、工場スペースの制約が重なり、当初の投資計画は変わっていきました。

社長が下した判断は、後ろ向きな撤退ではありません。

黒字のうちに事業を縮小し、得意な小物品加工へ集中するための整理でした。

設備を売ること自体が目的ではありません。

判断を放置しないこと。

これが、この事例の一番大きな教訓です。


Neoα-10EXⅡのような立旋盤・ターニングセンタは、国内外で需要が見込める場合があります。

弊社では、国内外の広範な販路を活かし、設備の状態や搬出条件を確認したうえで、お客様に寄り添ってご相談を承ります。

出張見積・搬出費用は遠方でも無料です。

重量屋の手配も弊社で対応可能です。

リースや補助金が残っている場合も、解除方法を含めてご相談いただけます。


買取のご相談は下記のリンクからお願いします。兵庫県の神戸市、姫路市、尼崎市、加古川市、西宮市など、どちらの地域でも買取させていただきます。


編集長プロフィール

アスメディア 河野(設備活用コンサルタント)

2011年よりリユース業界に携わり、現在は工作機械の買取査定・売却相談を専門に、「いつ、どう売れば手取りを最大化できるか」という経営判断のサポートを行っています。NHK朝のニュースや日経新聞朝刊で紹介された実績も。独立前はIT業界で営業職を経験しました。

趣味はNBA・Bリーグ観戦とバスケットボールのYouTubeチャンネル運営(再生数30万回超の動画あり)。学生時代は運動をしてこなかったものの、最近スクワットとベンチプレスを開始。居酒屋よりバーベキューで昼飲みするのが好きで、年間10回ペースで開催することも。

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