【買取現場のリアル】「まさか使えない!?」フォークリフトもクレーンも、その“盲点”を見抜くプロの視点!

全部を完璧に把握しなくても大丈夫。でも、これだけは知っといて!

「この機械、フォークリフトやクレーンを使って搬出できますか?」

私たち機械の買取屋がお客様から頻繁にいただくご質問の一つです。ですが、正直にお伝えしますと、「なんとかなるだろう」という安易な考えは、時に思わぬトラブルの元になりかねません。

機械の搬出作業は、「事前の徹底した現地調査」と「周到な準備」が成功の9割を占めます。これは、多くの現場を経験してきた私たちプロの共通認識です。

現場でフォークリフトやクレーンが「使える」か「使えない」かで、作業の方法も、かかる費用も、大きく、本当に大きく変わってしまうんです。準備不足は、最悪の場合、作業の中止や、大幅な買取額の減額に直結する可能性も秘めています。

ただし、ご心配はいりません!お客様に全ての詳細を事前に調べていただく必要は全くありません。

「ん?これってどうなんだろう?」と、少しでも気になる点や疑問に思うことがあれば、**その部分だけを私たちに教えていただければ十分です。

**あとは、私たちが現地で責任を持って、隅々までしっかり確認させていただきますから。

それでは、実際に私たちの買取現場でよく遭遇する「搬出トラブル」と、それを未然に防ぐためのちょっとしたコツを、笑いあり(?)、涙あり(?)のエピソードを交えてご紹介していきましょう!


フォークリフトは「ある」だけじゃダメ!「使える」がキーワード

フォークリフト、まさかの“存在を忘れ去られる”事件

これは以前、あるお客様の工場で実際にあった話です。「うちの工場にはフォークリフトはありませんよ」と事前に伺っていたため、重量屋さんと打ち合わせをして、搬出のために大きめの持ち込みフォークリフトを手配し、準備万端で現地に乗り込みました。

ところが、工場に到着してビックリ!なんと、敷地内に2トンクラスのフォークリフトが普通に置いてあるではありませんか。

「あれ、フォークリフト、あるじゃないですか!」と思わず口にすると、お客様の社長さんが苦笑いしながら、「あー、あれね。あれは荷物の移動用で、重い機械を持ち上げるのには使えないと思ってたよ」とのお答え。

実は今回搬出する機械は、直接フォークリフトで持ち上げるのではなく、機械の下に**「コロ」と呼ばれるキャスター付きの台車を差し込み、フォークリフトで引っ張る**だけで移動できるタイプでした。

この作業なら、2トン程度のフォークリフトでも十分に事足ります。結局、不要な持ち込みフォークリフトのトラックが1台増えてしまい、その分の費用が発生。

泣く泣く、弊社の方で費用は負担させていただきました。(お客様に過失があった場合はご負担いただくこともゼロではありません)

「ある」と「使える」は似ているようで全く違う、という典型的な例でしたね。もし「うちにあるフォークリフトって、これに使えますか?」なんて迷ったら、ぜひ教えてください!意外な活用法が見つかるかもしれませんよ。


動かぬクレーンと、凍り付く現場の空気

「工場内のホイストは、搬出に使えますよ」

そう聞いて現場へ向かった時のことです。確かに、工場の天井には立派なホイストが設置されていました。これならスムーズに作業が進む、と誰もが思ったでしょう。

ところが、いざホイストを動かそうとしたら…「ウィーン」と音もせず、ピクリとも動かないんです!確認してみると、「もう10年以上も点検してないよ」「そもそも電源ブレーカーが落ちたままだった」といった声が。

長年使われていなかったり、メンテナンスが行き届いていない古い建屋では、ホイストは「ある」けど「使えない」というケースが意外と多いんです。

せっかく段取りしていたホイストを使った吊り出し作業が急きょ変更となり、台車と大人数での人力移動に切り替えることに。

もちろん、私たちは現場の状況に合わせて柔軟に対応しますが、こういう時、事前に「ホイストはありますが、最近使ってないので動くかちょっと分かりません」と一言教えてもらえると、**どれだけ助かるか…!**段取りも費用も大きく変わってきますからね。


ユニック車搬出は「地面」だけでなく「上空」も要チェック!

電線、屋根、伸びすぎた枝…“空の死角”に泣く

「ユニック車での搬入は10年前にもできていますから、今回も大丈夫でしょう!」

そう伺って、ユニック車での搬出計画を立てた現場がありました。確かに、工場までの道路は広々としていて一安心…と思ったのも束の間。

いざユニック車を設置しようとすると、工場建屋の屋根の庇が大きく張り出していて、アームを伸ばす邪魔に。さらに、敷地内の庭木の枝が大きく成長し、クレーンアームの可動域を塞いでいる状態でした。

極めつけは、機械の真上、まさにクレーンの吊りポイントに、見事に電線が横切っていたんです。これは感電の危険があるため、絶対に使えません。

結局、その日の吊り作業は断念せざるを得ず、コロとフォークリフトで時間をかけて積み込むことになりました。終了時間も予定をオーバーしお客様にもご迷惑をおかけしてしまいました。

「搬入できたから大丈夫」という過去の経験だけを頼りにしてはいけません。その後の増築や造作、そして植木の成長まで考慮しないと、思わぬ「空の落とし穴」にハマってしまうことがあるんです。

**「昔は大丈夫だったけど、最近、近くに電線が張られたんだよな」「隣に建物が建ったから、スペースが狭くなったかも」**

といった、些細な変化でも構いません。そういった情報が、私たちにとっては非常に重要なヒントになるんです。


伝えられることだけでOK!あとは私たちプロに任せてください!

機械の搬出作業は、一見シンプルに見えて、実は非常に奥が深く、様々なリスクが潜む作業です。

「フォークリフトの型式なんて覚えてないし…」「クレーンのレール長なんて測ったことないよ…」といったお気持ち、痛いほどよく分かります。

もちろん、**お客様に全ての細かな情報を完璧に調べていただく必要は全くありません。**最終的には私たちが現地に赴き、責任を持って隅々まで確認させていただきます。

ただ、「実は敷地の奥に長い坂があるんです」「建物の屋根がちょっと張り出してるんですよ」「最近、近くに新しい電柱ができたんだよね」など、**お客様ご自身が「もしかしたら気になるかも?」と感じる些細なことでも構いません。

**そういった情報を遠慮なく私たちに教えていただけると、無駄な費用や作業中止といったリスクを大きく減らすことができます。

私たちも、お客様の大切な機械がスムーズに次の活躍の場へ旅立てるよう、そして「やっぱりあの時、〇〇さんに相談しておいてよかった!」と心から思っていただけるよう、常に万全の体制で作業に臨んでいます。

最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!何かご不明な点があれば、いつでもお気軽にお声がけくださいね。

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